年上彼女



「ねえねえリョーマ。」
 俺の家で俺の膝に座っている2つ年上の彼女、がいきなり
とんでもない事を言い出した。
「リョーマを女装させてもいい?」
「はあ?」
 はどちらかと言えば、頭のいい女の子で、普段なら絶対にこんな突拍子も無い事を
言い出したりしない。
「だから、女装!」
 聞き間違いじゃなかった。は俺に女装させたいみたいだ。
「ヤダ。何で俺が…。」
「いいでしょ?リョーマなら絶対可愛いって!」
「女装して俺に何のメリットがある訳?」
「無いよ。私の思いつき。」
 俺の膝に座ったままは上目がちに俺をみた。
「してくれないなら…。」
 いきなりは立ち上がると俺の部屋を出て行った。
 嫌な予感がする。
「おじサマー。リョーマ君が苛めるー。」
 は俺のクソ親父に甘えながら部屋に戻ってきた。
「リョーマ、こーんなに可愛いちゃんを苛めるんだったら、俺が貰うぞ?」
 これ以上無いってぐらいに親父は鼻の下を伸ばしている。ったく、クソ親父。
「分かった。何でもいいから、離れろよ。」
「やったあ!リョーマ大好き!」
 やられたと思いつつ無理矢理に親父とを引き剥がして親父を追い出した。
「で、どうすればいい訳?」
「えっとね、コレに着替えて。」
 が取り出したのはひらひらのメイド服だった。こんな物、どこで入手したんだ?
「はいはい。じゃ、しばらく出てってくれる?」
「何で?リョーマは男の子じゃん。なのに着替え見られて恥ずかしいの?」
「恥ずかしくない訳無いだろ。いいから、出てってよ。」
「しょうがないなあ…。できたら呼んでね。」
「あ、親父と口聞いたら着ないから。」
 はーい、と返事をしては部屋から出て行った。
 正直、どう着たらいいのか分からない。とりあえず、無駄に可愛げなブラウスを着る事にする。
ブラウスには中にパット(巨大)が入っていた。着てみると男なのに胸があると言う奇妙な感じがする。
次は…。どれにしたらいいんだ?他にはガーターやらストッキングやらがある。もちろん、メイドなので
エプロンやスカートだってある。
………。ジャンパースカートをはき、エプロンを着けた。ガーターは無視して、腿丈の白いストッキングを穿いた。
「うわ…。何これ…。」
 中には『オマケ』と書いてある箱があったので、開封してみたら猫耳だった。
 これも無視してを呼んだ。
「いいよ、入ってきて。」



「可愛いー!」
 第一声がそれだった。自分の方がよっぽど可愛いのに、自覚が無いから始末が悪い。
「何か文句あんの?」
「ないよー。褒めてるんだって。」
 は満足したのか無駄にニコニコしてる。
 ま、この笑顔が見られただけでも良しとするか。
「はいはい。んじゃ、脱ぐよ。」
「ダメ。猫耳がまだだから。」
「いいじゃん、別に無くたって。」
「ダーメ。はい、これ着けて。」
 言い終わる前にすでに勝手に付けられていた。
「満足?」
「うん!はい、こっち向いて。」
「はあ?」
 反射的に向いてしまったが、気付いた時には遅かった。
 カシャ。
「なっ…!」
「はい、脱いでいいよ。」
 俺のメイド姿がデジカメに収められていた。
「面白い事してくれるじゃん。それ、ちょうだい。」
「ダメ。渡しちゃったら撮った意味ないでしょ。」
 にゃろう…。いい度胸してんじゃん。
「ふーん。じゃ、渡さなくても良いけど、今度はこっちの番だから。」
 反論される前にさっさとを押し倒して口を塞いだ。
「んうーっ!」
 頑なになっている口を半ば無理矢理にこじ開けての舌を絡め取る。そのまま舌を吸ったり軽く噛んだりしている内に
段々と抵抗が弱々しくなった。でもまだ離してはやらない。俺との唾液が混ざり合っての口の端から零れ落ちた。
 ま、こんなトコかな。
「カメラ、貰うよ。」
 は無言で頷いた。
「じゃ、脱ぐから。」
この忌々しい服をさっさと脱ぐと俺をじっと見つめるの視線に気付いた。
「リョーマ、しよ?」
「ふーん…。ヤダ。これは俺からのお仕置き。」
「なっ…!リョーマぁ。」
「ダメ。せいぜい頑張って我慢してよ。」



次の日。
 朝練中に不二先輩がいつもよりも黒い笑顔で近づいてきた。
「おはよう、越前。昨日のメイド服、どうだった?」
「…。先輩っすか?入れ知恵したの。」
「うん。彼女が『リョーマって、女装したら絶対可愛いよね!』って言ってたから。」
「ま、いいっスけどね。その代わり、俺にも貸して下さいよ、メイド服。」
「あれ、越前、目覚めちゃった?」
「まさか。」
「いいけど、ほどほどにね。」
「忠告どーも。」



放課後。
 今、は誰もいない俺の家に来ている。
 今日は思いっきり可愛いメイドのを抱くから、覚悟しなよ。

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