カキ氷
「暑い…。」
私はそう呟くと隣に座っている彼氏、越前リョーマを見た。
リョーマの部屋はクーラーが効いていて過ごしやすいけど、日差しが強いので
暑い。どうしようもなく暑い。とてつもなく暑い。カーテンを閉めても暑い。リョーマと不意に目が会った。
「カキ氷機あるけど、カキ氷食べる?」
「食べる!!」
リョーマが素敵な提案をした。即答する。同い年なのに何処か大人びてるリョーマは
立ち上がって台所に向かった。私もそれに付いて行く。
リョーマがカキ氷機を取り出してお皿とシロップとスプーンを用意してカキ氷を作った。
「部屋で食べない?」
上目遣いにおねだりをすると黙って私の分のカキ氷と数種類のシロップと練乳を持って
部屋に向かう。並んでリョーマと歩いた。
「好きなの掛けていいよ。」
リョーマが言うのでイチゴと練乳を掛けた。リョーマはブルーハワイにしたらしい。
相変わらず日差しの強い部屋でカキ氷を食べた。しかし暑いと何でこんなに何もかもが
嫌になってしまうんだろう。リョーマの作ってくれたカキ氷は量が意外と多かったので食べ切るのに
時間がかかった。
「ごちそうさま。」
テーブルに空になったお皿を置いて私よりも早く食べ終わってベッドに座っていたリョーマに
抱きついた。
「何?いきなり。」
「カキ氷食べたら涼しくなったから、リョーマの肌が恋しくなった。」
リョーマはふーんとか言ってる。少し日が落ちてきて寒くなったのできつくリョーマを抱き締める。
リョーマの肌は温かくてスベスベで私より肌が綺麗かもしれない。
「、舌出して。」
言われた通りにペロっと舌を出すとリョーマがクスクスと笑い出した。
「やっぱり…。舌、真っ赤だよ。」
鏡で確認してみたら本当に真っ赤だった。でも、そんなに笑わなくても良いじゃないか。
「じゃあ、リョーマはどうなの?」
悔しかったのでリョーマの舌も見せてもらう事にした。素直に出てきたリョーマの舌は青かった。
そりゃ、ブルーハワイなんて掛けたら舌が青くなるに決まっている。
「リョーマだって青いじゃん。」
クスクス笑うとまた舌を出せと言われたので舌を出した。見て分かったけれど、確実にリョーマより
私のほうが染まっている。恐るべし、赤色。とか思ってたらいきなりリョーマの舌が進入してきた。
リョーマが舌を出せと言ったのが分かった。そのまま腕をリョーマの首に絡めてリョーマに答える。
たまにピチャピチャ言うのがイヤラシイ。
何分くらい経ったか分からないくらい感覚が麻痺したところで唇が離れた。ふう、と息をつく。
「んじゃ、これで互いに紫色って事で。」
リョーマが口を開いた。あまりにも下らなくてふふふと笑ってしまった。
「じゃあ、次は訳分からない色に挑戦したいな。」
リョーマがニヤッと笑って「今度ね。」と言った。それを聞いて胸が高鳴らずにはいられない私だった。
後書き。仕事中にカキ氷を運びながら思いついた夢。私って生き物は妄想ばっかしてるのか?
答えは「イエス。」です。最近、こんなことばっか考えながら仕事してます。
何かまったりした感じにしたかった。大体成功、かな?次は…私にも予測つかない…。では!