ダブルデート(前編)



 待ち合わせの時間を15分過ぎているのを確認して私は溜め息をついた。遠くの方からジュースを持った親友のとその彼氏の越前が見える。
、お待たせ!はい、のジュース。それにしても忍足君遅いね?」
 今待っているのは私の彼氏の忍足侑士で、ヤツは時間に遅れている。あれほど遅れないように来いと言ったのに…。

 事の始まりは昨日。が唐突にこんな事を言った。
「ねえ、明日私と越前君とと忍足君でデートしよ!」
 いきなりなので面食らったが、一応侑士に聞いてみたら意外にもOKがでた。待ち合わせ場所と時間を正確に伝えたはずなのに侑士はまだ現れない。
出会い頭にパンチを食らわせてやろうと決心を固めながら私達3人は侑士を待った。



。遅れたわ。」
 侑士はのんきに笑顔でやってきた。約束の時間を30分越えた所で。
「ゆーうーしー☆死ねやコルァ!!」
 私のパンチは綺麗に鳩尾に入って侑士をよろめかせた。そのまま畳み掛けるようにパンチだのキックだのを入れる。
「遅れるなって言ったでしょ!!何で30分も遅れるのよ!さっさとと越前に謝りやがれ!」
「フッ。そんな攻撃じゃ俺は倒せへんで。」
「いいから謝れっつーの!」
 だめ押しでチョップをする。
「ごめんなー。」
 いまいちふざけた謝り方だがまあ良い。
「そんな事より、俺、今日何するか聞いて無いんすけど。」
 越前が口を開いた。何をするか知らないのも無理はない。驚かせようと思って私とで秘密にしていたからだ。
「「テニス。」」
 とハモった。テニスで有名な二人なのだからテニスを教わろうと二人で昨日決めた。二人は少し驚いた様子だ。
「そんなの俺とが勝つに決まってるやんなあ?」
「馬鹿。カップル同士で組んだら面白くないでしょ?私と越前、と侑士が組んで試合をして、勝った方が自分の恋人に何でも一つ言う事を聞かせるの。どう?」
「「乗った。」」
 越前と侑士が同時に言った。とにかく、ここで却下されてしまったらデートプランが無くなる所だったのでホッとした。
も安心したみたいだった。そんな事を喋りながらテニスコートに着く。のコネで借りたので今日一日は使い放題だ。



「到着ー♪じゃあ、着替えてくるね。越前君と忍足君はそっち。はこっちだよ。」
 が更衣室を指で示しながら指示を出す。私達は女子更衣室と書かれた方に向かった。

「あ、また胸大きくなってない?」
「そう?でもは胸がない分ウエストが細いからいいじゃん。」
 そんなサービス会話を交わしながら着替える。
「あ、やっぱり。」
 が私の格好を見てクスクス笑う。何か面白い服でも私は着ているのだろうか。
「絶対に氷帝のポロシャツだと思ったよ。」
「あ、うん。侑士に貰った。寝間着にしたてんだけど、テニスするから持ってきたんだ。」
 氷帝のポロシャツにスコート、スパッツを穿いてを待つ。
ー遅いー。あ、だって青学のポロシャツじゃん。」
「うん。越前君がくれたの。」
 エヘへとが笑う。あーもー!可愛いな!
 は青学のポロシャツにスコート、アンダースコートに着替えた。荷物を持って更衣室を出る。

 忍足と越前はすでに待っていた。やはり女の方が仕度に時間がかかるらしい。
「遅いっすよ、先輩。」
「何故私限定?」
先輩の着替えが遅いのなんて目に見えてるから。」
 生意気な…。
「コートってどれ?」
 越前を無視してに尋ねる。
「こっちだよ。着いてきて。」
 にこりとが笑う。それに合わせて越前が歩いた。必然的に私は侑士と並ぶ事になる。

「えっと、じゃあ最初は恋人に教えてもらって1時間くらいしたら試合しようか?」
「「「賛成。」」」
 今回は珍しくが仕切っている。いつもはなかなか決められないのに。
「じゃあ、こっちでやろか。」
 3つコートがある内の一番奥を陣取って練習を始める。が、侑士は教えると後で不利になると思ったのか、いまいち真面目に教えてくれない。
「越前、テニス教えて。侑士は真面目に教えてくれないから嫌だ。」
「うん…。越前君も本気で教えてくれないの…。」
 もらしい。男って生き物は何処まで馬鹿なんだろう。そんなに勝ちたいのか?少しの話し合いの後、試合のパートナーに教わる事になった。



後書き。一話にしきれなかった…_| ̄|○なぜ忍足が絡むと長くなるんだろう。とりあえず前編なので、次で終わる予定。
もしかしたら中編も入れるかもだよ…。本当に私って生き物は計画性がねえーーーーーーーーーー!!

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