family playing
私は今ベッドに寝ている。まだ肌寒いので布団はしっかりと掛ける。
すると私の横に寝ていた男、千石清純が苦笑しながら少しだけ布団を引っ張る。
「ちゃん?俺も寒いよ。」
私はもそもそとキヨにくっつく。キヨの体温が伝わってきて暖かい。
キヨと私は恋人同士だ。キヨがある日いきなり告白してきて、面食らいながらも私は
OKした。今では一番大切な人だ。で、今はキヨと愛を確かめ合ったばかりで、仮眠を取っていた。
「ちゃーん。寝ぼけてんの?もしかして、誘ってる?だとしたら、やっぱり俺って
ラッキー♪」
「ん…キヨぉ…お腹減った。」
キヨはガッカリした様子で肩を落とした。その姿もカッコイイ。
「カップ麺かなんか食べる?」
「食べる。作ってくれるの?」
「もちろん。あー、まどろんでるちゃんも激可愛いなあ…♪」
そんな事を言いながらキヨは台所へと消えていった。本来ならここは私の家だが、キヨは
我が家の常連さんなので勝手知ったる人の家と言う感じだ。
「お待たせ―。これで3分待てば完成だよ。」
「ありがとー。あ、喉も渇いた。」
「はいはい。ちょっと待ってね。」
いっぺんに言えば良かったなあ、などと考えつつぼーっとしていた。
「はい。熱いからゆっくり食べな。」
「いただきまーす。」
私はキヨの作ってくれたカップ○ードルを食べ始めた。飲み物はウーロン茶だ。
次第に目が覚めて来た。
「ご馳走様でした。」
「お粗末様でした。」
私は空になったラーメンのカップを持って立ち上がった。
「あ、俺がやるよ?ちゃんは寝てて。」
「病人じゃないんだから…大丈夫!片付けくらいはやるよ♪」
キヨの言葉を待たずに台所へ向けて歩き出した。ちなみに、今の私はキャミソールに
パンツ一枚だ。キヨはトランクス一枚の姿でいる。
「ただいまー。よいしょ。」
私はまたベッドに寝転がった。するとキヨも私の隣に潜り込んで来た。
「ちゃん、まだ眠いの?」
「ううん。キヨとまったりしたいだけ。」
キヨはそれを聞いてにっこり笑うと私を抱きしめた。
「どうしたの?もしかして、発情期?」
「違うよー。何となく。」
少しだけキヨの顔が赤くなった。そんなに私がくっつきたがる事が意外なのかな?
「そんな事言うと襲うよ?」
「それはダメー。」
「そっかあ…」
あからさまに落ち込んだキヨが可愛くてクスクス笑う。
「あ、ねえねえちゃん。」
「何?」
「ゴムの裏に書いてある“family playing”って何だろうね?」
「…何で急に?」
「いや、今日南とその話になったから。」
「何て話してんの…。南君はなんだって?」
「俺はまだヤった事が無いから分からないって。」
「うーん…。直訳すると、家族で遊んでいるだよね。」
「…近親相姦の事かな?」
「それは無いよー。そうしたら、同じような家族ばっかりになっちゃうじゃん。」
「そっかあ…。あ、ゴムは家族で仲良く使いましょうって事かな?!」
「それもどうかと思うよ…。ちっちゃい子とかはどうすんの…。」
「言われてみれば…。うーん…。東方とかに聞いてみようかな…?」
「やめた方がいいんじゃ…。」
「じゃあ檀君。」
「…顔を真っ赤にして走って逃げると思うよ?」
「言えてる。ところでちゃん。」
「何?」
「ゴムの話してたらまたヤりたくなっちゃった♪」
「えっ…。ちょっとムリかも…。腰痛いし。」
「ダメ。はい、大人しくしてねー♪」
「ちょっ、ダメだってば!あっ、ああーっ!」
強制終了。
後日。
「キヨ、これって“家族計画をしっかりしてSEXしましょう”って事じゃない?」
「なるほど!さすが俺のちゃん♪」
「えへへ。」
「じゃあ、俺たちも家族計画はしっかりしようね。んじゃ、いただきまーす♪」
「え゛…?嫌ーっ!!」
続、強制終了。